「弾く」という選択肢があること
- 鳥山 明日香
- 2019年1月9日
- 読了時間: 2分
Kくんは中学1年生。
身体も手も私よりずっと大きくなってしまい、高校生くらいに見える男の子ですが、私にとってはとても可愛い生徒さんの一人です。
Kくんがピアノを習い始めたのは、今の私の息子と1年くらいしか変わらない、確か小学校1年生くらいのとき。
休日にばったり外で会うと大体お母さんと一緒にいて、まだ恥ずかしくてはっきり挨拶ができないのを、お母さんに促されていたような男の子でした。
そしてピアノは、というと・・・・
練習はあまりせず、少しでもできないと、すぐに「できないっ!!」「難しいっ!!」とむくれていました・・。
それが4年生くらいから、
(あれ?なんか変わったな)
と感じられるようになり・・・・
あまり練習しないので進むのはゆっくりなのですが、たとえ楽譜1段ずつくらいの進み方だとしても、アドバイスしたことはきちっとやってきてくれるようになりました。
そして想像もしていませんでしたが、なんと中学受験を終えてまた、レッスンに復帰してくれたのです。
忙しいでしょうし、相変わらずそんなに練習はしてこないのですが(苦笑)、苦しそうでも嫌そうでもなく、通ってきてくれます。
先日お母様から、Kくんは好きなゲーム音楽がかかると、それのどこが良いかというのを力説してくれるのだと聞きました。
そしてそのときに、
「自分で弾いてみるという選択肢が彼の中にあることは、聴くだけであることと全く違うことだと思う」
とお母様がおっしゃったんですね。
なるほど~!
と思いました。
Kくんからは、
どんな子がどんな風に続いていくかは本当にわからない
最終的にどんな子がピアノを楽しんでいくかというのも未知!
ということを教えてもらったような気がします。
そして私にとっては、Kくんのように、ピアノを楽しんでもらえることが何より嬉しいのだということも。