試験やコンクールは、「良い結果を残す」ために受けます。
「試験もコンクールも結果だけが全てではない、その過程が力となる」
というのは事実ですが、それは絶対に受かるつもりで臨んだからこそ言えることで、最初から受からなくてもいいと思いながら受けるのであれば、受ける必要はないのではないかと思っています。
試験やコンクールでは、課題曲とは別に、必ずある程度自由に選択できる「自由曲」があります。
そのとき、どんな曲を選べは良いか。
それは、「絶対的に自分の得意な曲」。
自分があまりにも背伸びして、難しい曲に挑戦しても、「難しい曲をがんばって弾いている」ということで点数が上がることはまずありません。
それよりは、自分に合ったレベルのもの、自分の得意とするところを十分に発揮できるものを丁寧に仕上げた方が良い印象が残ります。
また、有名な曲は、審査員それぞれが「こうあるべき」という理想の形を持っていますので、説得力を持って相当上手く弾かないと厳しい点数がつくこともあります。
コンクールや試験では、良い結果を残すつもりで、選曲から準備まで、戦略的にすることが大切だと、自分自身が落ちたり受かったりを繰り返してきた過去を振り返ると、よくわかります。
発表会の場合はまた別。
発表会は自分の苦手なものに挑戦してみる、というのも、自分の幅を広げてくれるので、やってみたら良いと思います。