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「スタッカート」は「撥ねる」ではない2



さて、上の2つのスタッカートの違いは皆さんご存知でしょうか。




左側のものはお馴染み、点のスタッカート。


右側のくさび形のスタッカートは、「スタッカッティッシモ」と呼ばれます。




この「スタッカッティッシモ」。


名前だけ聞くと、「点のスタッカートよりもさらに短く」となりそうです。



しかしどうも、そのような意味ではなさそうなのです。




確かに点のスタッカートよりも短く弾く場合もあるのですが、

「ほんの少し強調して」もしくは「大切に弾いて」というような、「アクセント」の意味があるようです。





また、「点のスタッカート」「くさび形のスタッカート」の他に、「点のスタッカートにスラーがついたもの」もありますね。



これは「ポルタート」と呼ばれるものです。





モーツアルトの父、「レオポルト・モーツアルト」はこのポルタートのことを、

「スラー内の音符をヴァイオリンの1弓で弾くと同時に、弓に軽い圧力を加え、1音ずつ区別して奏します」

と言っているとか。




ピアノでいうと、「スラー内の音符を1つのまとまりとして感じながら、1音1音に思いを込めて歌わせて」というような意味になるでしょうか。

とても大切に弾いてほしいとき、リストもよくポルタートを使いますね。

さっと弾かず、指先1本1本に大事に語らせるような印象があります。



色々なスタッカート、弾き分けてみると曲の表情がより豊かになりそうです♪


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